人財育成の中でも要となるプロジェクトマネージャーの育て方

プロジェクトを円滑に進めて成功をおさめるためには、各方面との連携が求められます。
しかし、情報を正しく把握できていなかったり、コミュニケーション不足で正しい情報が伝わらなかったりした場合、プロジェクトに影響が出てしまい、達成できたはずの目標が未達に終わってしまう場合もあります。

そのような状況を防ぐためには、どのような人材を育てるべきなのでしょうか。

本記事では人材育成の中でもプロジェクトマネージャーについてご紹介したいと思います。

人財育成を行う上でプロジェクトマネージャーの役割を把握しよう

先日とある企業の社長と久しぶりにお会いした際、人財育成に関する相談を受けました。
「自分の会社を立ち上げてからずっとメンバーと一丸となってプロジェクトをこなして頑張ってきました。ありがたいことにここ数年で案件数も増えてきて売上も右肩上がりなのですが、全部の案件に自分がかかわることが難しくなってきました。そこで、他のメンバーとも話し合い、現状を見直し、人財育成に力を入れて現場を引っ張ってくれるリーダーを増やそうという結論になりました。でもどこから始めればいいのか……。」

社長はこれからも会社の規模を大きくしていく中で、どのような人材育成が最適なのか悩まれていました。そこで今回私からはプロジェクトマネージャーの育成をお勧めしました。

プロジェクトマネージャーの役割は多岐にわたりますが、大きく分けて2つの役割があります。

  1. プロジェクト計画とリソース管理

プロジェクトマネージャーの最も重要な役割の一つは、プロジェクトの計画とリソース管理です。プロジェクトの計画とは、プロジェクトの成功を左右する重要な基盤であり、明確な目標設定、スコープの定義、スケジュールの作成、予算の設定などが含まれています。またプロジェクトマネージャーは、プロジェクトの目的と目標を明確にし、それに基づいてより詳しい計画に落とし込んでいきます。その際、タスクの細分化、マイルストーンの設定なども必要となります。

リソース管理も計画の一環として非常に重要となります。プロジェクトマネージャーは、人員や予算などプロジェクトに必要なリソースを確保し、配置などを行います。チームメンバーのスキルや経験を考慮し、最適な役割を割り当てることが求められます。また、リソースの使用状況を常に把握し、必要に応じて調整を行う必要があります。予期せぬ問題や変更が発生した場合には、柔軟に対応し、リソースの再配分を行うことでプロジェクトの軌道修正を行うことが出来ます。

  1. コミュニケーションとステークホルダー管理

もう一つの重要な役割は、コミュニケーションとステークホルダー管理です。プロジェクトには多くのステークホルダーが関わっており、期待や要求など様々な意見が出てきます。そんな多方面からの意見を調整したり、プロジェクトの進行状況を見える化をして各方面に報告することもプロジェクトマネージャーの責任です。また、定期的にミーティングを行ったり、報告書を通じて、ステークホルダーと定期的にコミュニケーションを取ることも必要です。

ステークホルダー管理では、彼らの期待を理解し、適切に対応することが求められます。プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの進捗状況や成果、リスク、問題点などをステークホルダーに報告し、その時にあがったフィードバックを反映させます。このプロセスは、プロジェクトの透明性を高め、ステークホルダーの信頼を獲得するために重要です。また、ステークホルダー間の対立や意見の相違が発生した場合には、プロジェクトマネージャーが調整役となり、最適な解決策を見つけることが求められます。

また、プロジェクトマネージャーはチーム外部だけではなくチーム内部とのコミュニケーションも管理します。チームメンバーが協力し合い、情報を円滑に共有する環境を整えることは、プロジェクトの成功に不可欠です。効果的なコミュニケーションを取ることにより、チームのモチベーションを維持し、問題解決を迅速に行うことができます。

プロジェクトマネージャーはこれらの役割を果たすことで、プロジェクトを成功へと導き、組織や企業の目標達成に貢献します。プロジェクトマネージャーの効果的なマネジメントは、プロジェクトの進行を円滑にし、チームの能力を最大限に引き出すカギとなるのです。

人財育成におけるプロジェクトマネージャーの3つの育成ポイント

プロジェクトマネージャーがプロジェクトの運命を左右する重要な役割を果たすことは把握いただけたかと思いますが、そのような責任のある人材を育てるためには、どのようなポイントを押さえるべきなのでしょうか。

今回は3つの育成ポイントをお伝えします。

  1. プロジェクトマネジメントの知識とスキルの習得

プロジェクトマネージャーには、計画立案、リスク管理、品質管理、進捗管理などの基本的なプロジェクト管理スキルが求められます。これらのスキルを習得するために、PMBOKやPRINCE2などの認定資格の取得も推奨されています。また、実践的なトレーニングやワークショップなどを通じて理論的な知識だけでなく実践的な知識を身につけることで、より効果的なプロジェクトマネジメントが可能となります。

  1. リーダーシップとチームマネジメントの強化

プロジェクトマネージャーには、効果的なリーダーシップとチームマネジメントスキルが不可欠です。これには、優れたコミュニケーション能力やチームのモチベーション管理のほかにも迅速な問題解決力、適切な意思決定力、対立の調整力などが含まれます。リーダーシップ研修やコーチング、メンタリングを通じてこれらのスキルを強化し、チームを成功に導くためのリーダーシップを発揮できるようになります。

  1. 実践経験の積み重ねとフィードバックの活用

プロジェクトマネージャーを務めるうえで、理論的な知識だけでなく、実際のプロジェクト経験も重要となります。小規模なプロジェクトから取り組み、徐々に大規模かつ複雑なプロジェクトに挑戦することで実務能力を向上させます。また、経験豊富なプロジェクトマネージャーからのメンタリングやフィードバックを受けるなど実践的なアドバイスや改善点を学ぶこともできます。プロジェクト終了した際にも、レビューを通じて成功点と改善点を明確にし、次のプロジェクトに活かすことにより継続的な成長が期待できます。

このように資格に向けてなどの理論的な知識だけではなく、実践経験からも知識を身に着けることにより、説得力も増し、周りからの信用度も高まります。

人財育成にてプロジェクトマネージャー研修のカリキュラム構成例

ではプロジェクトマネージャーを育成するためには、具体的にどのような研修があるのでしょうか。
今回はプロジェクトマネージャー研修のカリキュラム構成例をご紹介します。

弊社ではメンバーの意欲を高める力強化研修を実施しており、その中でもプロジェクト推進のコツをつかむために気づき力や気にかけ力と連動し、現場でよくあるストーリーを用いたプロジェクトマネージャーのためのケーススタディ研修を行っています。

プロジェクトを進めていく上で、計画通り順調に進むプロジェクトは稀です。前提条件の変化、想定外の成果物の提出を求められる、想定外の出来事が起きるなど日々柔軟な対応が求められます。

そんな時、よくある現場の実話や企業別の特徴的な事例を活用したケーススタディを研修で受けることにより、現場に入る前の予行演習をすることが出来、現場に入った際にトラブルに直面した際に的確な対応を行うことが出来ます。

また自分がリーダーとして何をすべきなのかを明確にし、メンバーと信頼関係を深める中でメンバーの状況を把握し気づきを引き出すことにより、メンバーの行動をプロジェクトマネージャーとして導きサポートをする

ために研修内容では下記2つのスキルの学習がメインとなります。

  1. リーダーシップスキル

日常施行で使える「ロジカルシンキング」と現場力が高まる「問題解決」を身に着けます。

  1. コーチングスキル

歩み寄る「信頼関係の築き方」、サポーティブな「聴く力」、心に響く「伝え方」を身に着けます。

このようにチームメンバーとの良さを引きだし、その力を最大限に活かすことにより、チームメンバーも自分の活躍が体感でき、モチベーションの向上に繋がるのです。

まとめ

いかがでしたか。

仕事を進めていく上でプロジェクトを引っ張ってくれる存在は全体のモチベーションを高めるうえでも非常に重要な役割になります。

プロジェクトごとに成果を出し、企業の成長が永続的に成長を続けていくためにもプロジェクトマネージャーの育成に力を入れてみてはいかがでしょうか。

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